主な構成要素
- カー生命力であり、人間の分身です。死後も遺体のそばに残り、食べ物を必要としたため、墓には供物が捧げられました。
- バーその人をその人たらしめるものです。人間の頭を持つ鳥として表され、墓から出て戻ってくることができました。
- 名前ほかの要素と同じく、人格の一部です。名前が唱えられ、読まれているかぎり、その人は存在し続けます。名前を消すことは、消滅を意味しました。
これに加えて、影と心もありました。心は知性と良心の中心とされ、死後の審判では、真理の女神の羽根とともに天秤にかけられました。
審判を無事に通過した人は、自分の構成要素を新たな状態へと結びつけ、死後も生きられる、光明を得た存在になりました。つまり、儀礼の目的は遺体そのものを保存することではなく、人間をもう一度組み立てることだったのです。
では、なぜミイラにしたのか
✕ 俗説
いつか生き返れるように、遺体を防腐処理した。
✓ 事実
遺体は、見分けのつく拠り所として必要でした。分身は遺体に戻り、鳥の姿で表されたバーは遺体を目印に戻ってこられます。保存された遺体と名前がなければ、人間を組み立て直すことはできませんでした。
墓に置かれた像や肖像画も、同じ考え方で説明できます。それらは予備の身体として機能しました。ミイラが壊されても、分身はその像を頼りにできます。盗掘や破壊に備えた保険だったのです。
記念碑から名前を消す習慣も、ここから説明できます。これは単なるささやかな復讐ではなく、その人の永遠の存在を取り消そうとする試みでした。この体系で考えられる、最も重い罰だったのです。
ただし、この全体像は変化してきたことを覚えておきましょう。こうした考え方は何千年もかけて形づくられ、時代や宗教の中心地によって異なりました。教科書に載っている整然とした図式は、非常に異なる資料をまとめたものなのです。
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出典
- 古代エジプトの考え方では、人間はカー、バー、名前、影、心など、複数の構成要素によって説明されました。死後の審判では、心がマアトの羽根とともに天秤にかけられました。遺体や像の保存は、これらの構成要素が拠り所を必要とすることと結びついていました。考え方は時代や宗教の中心地によって異なり、ここで示した図式はそのまとめです。